日本語で「これまで」と「今まで」を同様に使うことが多いです。しかし、「今まで」はより「現時点まで」を重視した表現なのです。「これまで」はどちらかというと、「継続性」を重視する表現なのです。例えば、「今までどこにいたの?」と言いますが、「これまでどこにいたの?」は不自然に聞こえます。
「これまで」は短い期間の事柄に対してあまり使われないですが、「継続性」に加えて「物事の終わり・区切り」を表現する時にも使えます。例えば、「話はこれまでにしましょう」という風にいいますが、この場合、英語ではuntil nowは使えません。
大丈夫です、英語でもこれらと同じようなニュアンスをちゃんと伝えることはできます。
本日は、「これまで」と「今まで」を英語で使い分けるためのフレーズを、ネイティブ・スピーカーで異文化コミュニケーションの専門家(米・仏・日)である筆者が45選紹介いたします!
(1) 「これまで」、継続性を重視する英語
(2) 「今まで」、「現在までにかけて」のニュアンスを伝える英語
(3) 「物事の終わり・区切り」を示すフレーズ
(1) 「これまで」、継続性を重視する英語
Over the past 60 years, technology has evolved extremely quickly.
Over the last 60 years, technology has evolved extremely quickly.
「これまでの60年間で、技術はものすごいスピードで進化しました。」
I’ve had to put up with this up until now.
I’ve had to put up with this till now.
I’ve had to put up with this thus far.
「これまで我慢してきました。」
All our effort up until now went to waste.
「これまでの苦労も水の泡だった。」
So far everything has been going well.
「これまですべて順調です。」
Thus far, everything has gone well.
So far, so good.
「これまでは万事好都合でした。」
I will use the experience I’ve gained thus far.
「これまで積んできた経験を活かす。」
It has always been this way.
「これまでずっと同じで来た。」
The story so far…
The story up to this point…
「これまでのあらすじ。」
※よくアメリカのドラマなどで耳にします。
Same as always.
Same as up until now.
「これまで通り。」
Unemployment in Europe has reached an unprecedented level.
Unemployment in Europe has reached the highest level ever.
「ヨーロッパの失業率はこれまでにないレベルとなった。」
It’s a tradition that is maintained to this day.
「これまでずっと続いてきた伝統である。」
This is the best movie yet!
「これまで見てきた映画の中で一番だった!」
(2) 「今まで」、「現在までにかけて」のニュアンスを伝える英語
Allow me to summarize what we have talked about so far.
Allow me to summarize what we have talked about up to this point.
「今までの話をまとめさせて下さい。」
I’ve been working up until now.
I’ve been working till now.
I’ve been working all this time.
「今まで仕事をしていた。」
Where have you been all this time?
「今までどこに行ってたの?」
This is the coldest weather we’ve ever had!
This is the coldest weather ever!
「今までにない寒さだ!」
※everをフレーズの最後に加えることで強調することができます。
It was the best movie ever!
「今まで見たことのない映画だった!」
※「最高だった!」という意味です。
That story was (completely) unprecedented.
That story was (completely) without precedent.
「今までにない話だった。」
There’s never been a case like that before.
「今までにない事例である。」
Never before, have I seen anything like this.
I’ve never seen anything like this before.
「今まで見たことのない光景です。」
I’ve never done anything like this before!
「今までこんなことをしたことがない!」
Thank you for everything (you’ve done for me).
「今までありがとう。」
Water under the bridge.
「今までのことは無かったことにしよう。」
Thanks for listening till the end!
Thanks for listening until the end!
「今まで話を聞いてくれてありがとう!」
※「最後まで聞いてくれて」という意味になります。
(3) 「物事の終わり・区切り」を示すフレーズ
This is as far as the general public can go.
「一般の方はこれまでです(この先は進めません)。」
Everything is over (for them)…
All is lost (for them).
「もはやこれまでか。。。」
It’s all over between them.
「二人の関係はこれまでだ。」
That’s all for this story.
That’s it for this story.
「話はこれまでです。」
That’s all folks!
「これでお終いです、皆さん!」
※ルーニー・テューンズ(アメリカの有名なアニメ)の各エピソードの終わりに、
ポーキー・ピッグが必ず言う一言です。
That’s it for today.
That’s it for now.
「今日はこれまで。」
I cannot keep up with you any longer.
「君についていくのはこれまでだ。」
The takeaway:
英語だけでなく、日本語でも「今まで」と「これまで」の若干の違いが理解できましたか?英語では、色々な表現がありましたね!
私も日本語ではほとんど同様に使っていましたが、いざ英語でニュアンスを伝えようとした時、違和感を持ちました。この様に、異文化に触れると気づくこと沢山あります!
今後は、本日紹介した表現を使って、「現在までにかけて」と「継続性」の重視の仕方もマスターしましょう!”How’s the new job?”と聞かれたら、”So far so good!”と答えましょう!
Thanks for reading till the end! See you next time!