最近、断食をすすめられ、健康の為に始めました。YouTubeで有名なDr. Eric BergやDr. Mindy Pelzによると、16:8の割合がキツくなく、やりやすいそうです。16時間は断食をして、残りの8時間は昼と夕食(あるいは朝食と昼食)の2回食べます。私は朝食(breakfast)を抜いています。
英語では、断食をする事をto fast(「断食」はfasting)と言いますが、形容詞のfast「速い」との関係があるのか知りたく、語源を調べました。そこから色々発見があり、朝食に関連する英語(単語、表現やイディオム集)について記事を書こうと思いました。役にたつ朝食に関連するやり取りもいくつかシチュエーション別で書いてみました。この記事を読めば、quickとfastの違いも明らかになりはずです。
本日は、朝食に関連した英語30選を、講師として18年以上の経験を持つネイティブ・スピーカーで異文化コミュニケーションの専門家(米・仏・日)である筆者が紹介します。まずはbreakfastの元の意味から見ていきましょう。
1. Breakfastの元の意味
2. Breakfast関連のホテル用語
3. 朝食に関連したイディオムと表現集
4. 役にたつ朝食に関連したやり取り
・シチュエーション1(ホテルの予約)
・シチュエーション2(朝のカフェやダイナーで)
・シチュエーション3(テイクアウトか店内での注文)
・シチュエーション4(友達と一緒に朝食をする)
5. Breakfastが含まれている映画や小説の題名
1. Breakfastの元の意味
英語のbreakfastはto break one’s fastの略で、「朝食」と訳されるますが、これは「夜間の断食期間(fast)を破る・中断する(break)」が元の意味です。
fastは古英語で「しっかり固定する・握る」などの意味でした。英語でfasten your seatbelt「シートベルトをしっかり着用する」と言いますが、同じ語源です(fastener「ファスナー」もそうです)。後に、中世英語でrun hardと同じ意味のrun fast「しっかり走る」などから、「速い」というニュアンスに変わったそうです。ついでですが、breakは、「壊す」以外に「中断する・やめる」と言う意味になります。例えば、break the habitは「習慣を断ち切る」と言う意味です。ですので、fastとquickが違うのも明らかですね。
中世ヨーロッパでは、朝食は重要なものとされていませんでした。君主や王室では一日に二食(昼と夜)、時間をかけて沢山食べていたそうです。そして当時、朝食を食べる必要があったのは、貧しい人、位の低い農民や労働者だとされていました。また、地域や期間によって、子供、病人、妊婦中の女性、などが力を貯える為に食べるものとされていました。
一日三食になったのは15世紀ごろからだそうです。この頃から肉なども提供されるようになったと言われています。それまでは、ライ麦パンとチーズが食べられていました。16世紀からカフェインの入ったコーヒーや紅茶が導入されました。
2. Breakfast関連のホテル用語
解説:私も海外のホテルに泊まると、Continental breakfast、American breakfast、English breakfastがありますが、 どれを選んで良いのか迷います。
Continental breakfast
16世紀初期のヨーロッパ大陸に起源する、フルーツジュース、コーヒー(又は紅茶)、バターとジャムを添えたパン(トーストやロール)で構成されるシンプルな、ブッフェ式の朝食です。オムレツのような卵料理は含まれません。
American breakfast
通常、卵2個、ベーコン又はソーセージ、トースト又はシリアル、お好みのジュースが含まれます。 パンケーキはサイド又は代替品として提供される場合があります。
English breakfast or full breakfast
卵、ベーコン、ソーセージ、そして通常はトマト、マッシュルーム、ベイクドビーンズ、ブラックプディングで構成される伝統的な英国の朝食です。
Traditional Japanese breakfast(英語で説明の仕方)
A traditional Japanese breakfast consists of grilled fish, white rice and miso soup. It is usually accompanied by Natto and pickles.
単語:consist of(〜で構成されている)、accompanied by(~が付き物である)
Bed and Breakfast
朝食が付いている夜寝る部屋の事、又はこれらを提供する民家や小さなホテル。
3. 朝食に関連したイディオムと表現集
Good morning! I brought you breakfast in bed.
「おはよう!ベッドに朝食を持ってきました」
※目覚めるとベッドにいる人に朝食が出されますが、これは通常、受け取った人に感謝の気持ちを示すために行われます(母の日、バレンタインデー、など)。
You can’t make an omelette without breaking a few eggs.
「何らかの犠牲を払わなければ目的を達することはできない。」
As a single mother, she works two jobs to bring home the bacon.
「シングルマザーとして、生活費を稼ぐ為、彼女は二つの仕事を掛け持ちしています。」
Wake up and smell the coffee!
「ボーッとしてないで目を覚ませ!」
※「(どんなに不快でも)目を覚まして現実に目を向けろ」と言う意味になります。
Hiking is not my cup of tea.
「ハイキングは私の趣味ではありません。」
In the next match, Tom will eat his opponent for breakfast.
「次の試合でトムは相手を簡単に打ち負かすでしょう。」
※他にも、「(相手)をこてんぱんにやっつける」、「勝つのは朝飯前」と言う意味になります。
Why don’t you go suck an egg!
「黙っててくれない!」・「あっち行け!」
※怒りや軽蔑の表現です。
I’m in a jam. Can you help me?
「困っています。助けてくれない?」
I got out of a jam.
「ピンチを切り抜け・しのいだよ!」
This scandal left him with egg on his face.
「このスキャンダルによって彼は大恥をかいた。」
Pancakes, bacon and beer! Breakfast of champions!
「パンケーキ、ベーコンとビール!チャンピオンの朝食だ!」
※この表現は、マイケル・ジョーダンなどのアスリートのスポンサーだったシリアル食品のWheatiesのキャッチコピーが始まりです。今では、朝食に不健康なジャンクフードやビールを皮肉っぽく指す表現です。
Why don’t we have a power breakfast to talk about our new project?
「私たちの新しいプロジェクトについて話すために、パワーブレックファーストをしませんか。」
※朝食を取っている間、ビジネスを行う有力な人々の会議を意味します。
Don’t cry over spilled milk.
「取り返しのつかないことについていつまでもくよくよしない。」
※「失敗や自分の犯したことを後悔しても仕方がない。」と言う意味です。
The early bird gets/catches the worm.
「早起きは三文の得。」
His next opponent is Djokovic? He is toast!
「彼の次の相手はジョーコビッチ?彼の命運は尽きた!」
You better butter (the new manager) up if you want to get a promotion.
「新しい上司に気に入られて昇進したければ、胡麻をすることだね。」
The land I bought was flat as a pancake.
「私が買った土地はパンケーキのように真っ平らだった。」
Would you like a cup of joe before the meeting?
「会議の前にコーヒはいかが?」
4. 役にたつ朝食に関連したやり取り
シチュエーション1(ホテルの予約)
Customer: How much is a single room for a night?
「シングルルーム一泊いくらですか?」
Hotel staff: It’s 150$ a night.
「一泊150ドルです。」
Customer: Is breakfast extra?
「朝食は追加料金ですか?」
Hotel staff: Breakfast is included.
「朝食が含まれています。」
シチュエーション2(朝のカフェやダイナーで)
・その1
Server: What’ll it be?
「何にしますか?」
Customer: Can we get pancakes, eggs and coffee?
「パンケーキ、卵とコーヒーをいただけますか?」
Server: Sure! How do you like your eggs? Scrambled, poached or over-easy?
「もちろん!卵はどういたしますか?スクランブル、ポーチ、または半熟両面焼き?」
Customer: Sunny-side up please!
「半熟片面焼きでお願いします!」
・その2
Server: Can I offer you some more coffee?
「コーヒーのおかわりはいかがですか?」
Customer: Yes, please. Can you also reheat my food please?
「お願いします。あと、食べ物も温めて直してもらえますか?」
又は
Server: Would you like me to top up your coffee? / Let me top you up.
「コーヒーを補充しましょうか?」
Customer: Yes, thank you!
「はい、ありがとうございます。」
又は
Server: Would you like a refill?
「飲み物のおかわりはいかがですか?」
Customer: Yes, please. That would be lovely.
「お願いします。」
シチュエーション3(テイクアウトか店内での注文)
Customer: I’d like a large coffee to go please.
「ラージサイズのコーヒーをテイクアウトでお願いします。」
又は
Customer: Can I get a cafe latte for here please? With a blueberry muffin.
「店内でカフェラテをいただけますか?ブルーベリーマフィンと一緒に。」
又は
Customer: I’ll have a hot coffee please. Large with room for milk.
「暖かいコーヒーをお願いします。ラージでミルクを入れるスペースを作ってください。」
Server: To go?
「テイクアウトですか?」
Customer: Yes, to go.
「そうです。」
シチュエーション4(友達と一緒に朝食をする)
Friend: What are you having for breakfast?
「今日の朝ごはんは何にする?」
You: I usually have a bowl of cereals and coffee.
「私はいつもシリアルとコーヒー一杯だよ。」
又は
Friend: What do you have for breakfast?
「朝ごはんは普段何にしてる?」
You: I skip breakfast and just get coffee.
「朝食は抜いてコヒーだけ飲むよ。」
Friend: How do you take your coffee?
「コーヒーはどうやって飲んでるの?」
You: Black. / No sugar, no cream.
「ブラックで。/ 砂糖もクリーム(ミルク)もなし。」
5. Breakfastが含まれている映画や小説の題名
Breakfast at Tiffany’s
『ティファニーで朝食を』
※アメリカ合衆国の小説家トルーマン・カポーティによる中編小説。1961年にオードリー・ヘプバーン主演で映画化された。
The Breakfast Club
『ブレックファスト・クラブ』
※1985年公開のアメリカ合衆国の青春映画。ブラット・パック(1980年代ハリウッド若手俳優の一団に付けられたあだ名)の代表作。
Breakfast of Champions
『チャンピオンたちの朝食』
※1973年、アメリカの作家カート・ヴォネガット・ジュニアによる長編小説。ブルース・ウィリス主演のブラック・コメディが1999年に映画化された。
The Takeaway(要点):
今回は、「断食をする」と言う意味のto fastがきっかけで記事を書きましたが、breakfastの歴史を遡って調べると、文化の違いや習慣がどのように変化したかが分かります。海外のホテルに泊まった時に、朝ごはんのメニューの違いがはっきりすれば、注文もできますね。私のように、朝ごはんを抜く方もコーヒーや紅茶を、今回紹介したフレーズを使って、注文してみてください!
今回のテーマのように、語源による発見は日々あります!何気なく毎日使っている単語や表現ですが、「どう繋がっているのだろう?」、「由来はなんだろう?」と思ったら調べてみるのも楽しいものです。この会の記事で、fastとquickの違いも明らかになったのではないでしょうか。
Thank you for reading until the end! I really recommend intermittent-fasting. It will change your life!