前置詞、副詞と名詞のbutの上手な使い方と表現79選 | Winner's English - 勝負する英語

前置詞、副詞と名詞のbutの上手な使い方と表現79選

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butの前置詞、副詞、名詞の使い方

以前の記事で、接続詞(等位接続詞)butの意味と使い方を紹介しました。butはそれ以外にも前置詞、副詞、名詞としても使われ、その使い方によって意味が変わります。

butが前置詞の場合、後に来るのは大抵名詞や代名詞になりますが、この時、butall、everyone、anywhere、nothingなどの単語と一緒に使って、「〜を除いて」・「〜以外は」と言う意味の表現が作れます。

butは副詞と名詞としても存在します。副詞のbutを使う場合、「ただの」・「単なる」・「〜にすぎない」と言う意味になり、only、just、merelyの代わりに使えます。また、文の強調としても用いる事も可能です。名詞butを使った表現は多くありませんが、「でも何?」「言い訳はしないで」・「屁理屈はいいから」と言う意味の表現があります。

butは他にも、but then (again)「一方で」、I can’t help but「~せざるを得ない」、last but not least「最後になりますが」などの決まった表現にも含まれています。

本日は、講師として18年以上の経験を持つネイティブ・スピーカーで異文化コミュニケーションの専門家(米・仏・日)である筆者が、前置詞、副詞と名詞のbutの上手な使い方と表現79選を紹介します。


1. everything、anything、nothingと一緒に使う前置詞but
2. everyone、anyone、no oneと一緒に使う前置詞but
3. everybody、anybody、nobodyと一緒に使う前置詞but
4. everywhere、anywhere、nowhereと一緒に使う前置詞but
5. All butの使い方
・「〜のほかは全部」・「〜を除いて全部」のall + 前置詞のbut
・「ほとんど〜・ほぼ」・「〜も同然」の all + 副詞のbut
6. only, just, merelyの代わりになる副詞butの使い方
・「ただの」・「単なる」・「〜にすぎない」と言う意味のbut
・文の意味を強調するbut
7. 名詞として使うbut
8.文頭に置くbut
・喋ってる時や劇的な効果の為に使うbut
・「一方で」と言う意味のbut then (again)
9.「びっくりしないけど」・「結局」と言う意味のbut then
10.「思わず」・「つい」・「~せざるを得ない」と言う意味の表現
11. butを使った他の表現集

1. everything、anything、nothingと一緒に使う前置詞but

everything butの使い方

We eat everything but dairy products.
「私達は乳製品以外でしたらなんでも食べます。」

When we go on vacation, we pack everything but the kitchen sink.
「旅行に行く時は、何でもかんでも荷物に詰めます。」
everything but the kitchen sinkはイディオムで、「思い付くもの全て」と言う意味にもなります。

anything butの使い方

I will do anything but what you are asking me.
「あなたが私に求めていること以外なら何でもします。」

My daughter will eat anything but fish.
「娘は魚以外ならなんでも食べます。」

My daughter won’t eat anything but meat.
「娘は肉以外何も食べません。」

Romeo can’t think of anything but Juliette.
「ロメオはジュリエット以外の事は考えられません。」
※否定文と一緒に使います。

The kids don’t want to do anything but watch cartoons.
「子供たちはアニメを見ている以外何もしたくないのです。」
※否定文と一緒に使います。

My dog is anything but violent.
「私の犬は決して暴力的ではありません。」
※「〜とは程遠い」と言う意味にもなります。

This test is anything but easy.
「このテストはたやすいどころではない。」
※「決して簡単ではありません。」と言う意味にもなります。

Most people think the movie was bad – it is anything but.
「ほとんどの人はこの映画がひどいと思っていますが、全くそんな事はありません。」

nothing butの使い方

Those accusations are nothing but rumors.
「それらの告発は単なる噂にすぎません。」

The whole situation was nothing but one big misunderstanding.
「事態全体は一つの大きな誤解に過ぎませんでした。」

She is one of those people who do nothing but complain.
「彼女は文句ばかり言う人の一人です。」

I feel nothing but sympathy for you.
「私はあなたに同情しか感じません。」
sadness、pain、angerなどの単語とよく使います。

I have nothing but gratitude for all my family and friends.
「私の家族や友人すべてに感謝しかありません。」

The incident brought nothing but pain.
「この事件は苦痛以外の何物ももたらしませんでした。」

My sister eats nothing but meat.
「妹は肉しか食べません。」

There is nothing to do but wait.
「待つほかありません。」

There is nothing left to say but goodbye.
「さよなら以外に言うことは何もありません。」

Nothing but sadness filled her heart.
「悲しみだけが彼女の心を満たした。」

Why do you dislike her so much? She’s been nothing but nice to you.
「貴方にただただ親切なのに、何故そこまで彼女を嫌うのですか?」

2. everyone、anyone、no oneと一緒に使う前置詞but

everyone butの使い方

The manager praised everyone but me.
「マネージャーは私以外の全員を褒めました。」

Jim blames everyone but himself.
「ジムは自分以外の全員を責めています。」

Jim always thinks about everyone but himself.
「ジムはいつも自分以外のみんなのことを考えています。」

Everyone but Taylor came to the party.
「テイラー以外の全員がパーティーに来ました。」

anyone butの使い方

I will work with anyone but him!
「私は彼以外でしたら誰とでも仕事をします!」

Jim doesn’t blame anyone but himself.
「ジムは自分以外の誰も責めません。」

Jim doesn’t care about anyone but himself.
「ジムは自分以外の人のことは気にかけません。」

Anyone but Taylor would have helped you.
「テイラー以外なら誰でもあなたを助けてくれたでしょう。」

no one butの使い方

The manager praised no one but me.
「マネージャーは私以外誰も褒めませんでした。」

No one but Taylor came to the party.
「テイラー以外に誰もパーティーに来ませんでした。」

No one but you understands what I’m going through.
「あなた以外に私が何を経験しているのか理解できる人はいません。」

No one replied to my email but Tom.
「トム以外は誰も私のメールに返信しませんでした。」

3. everybody、anybody、nobodyと一緒に使う前置詞but

※これらは、everyone、anyone、no oneと一緒の意味で、よりカジュアルに聞こえます。
ライティングではあまり使いません。

The manager praised everybody but me.
「マネージャーは私以外の全員を褒めた。」

I will work with anybody but him!
「彼以外でしたら誰とでも仕事をするよ!」

“I don’t want anybody loving my baby. Nobody but me.” – From Nobody but Me by Michael Buble
「俺以外の男には彼女を愛してほくない。俺以外誰にもね。」- マイケル・ブーブレの『Nobody But Me』より

Nobody can do it but me.
「私以外にできる人はいないよ。」

4. everywhere、anywhere、nowhereと一緒に使う前置詞but

Everywhere but home – Foo Fighters
※フー・ファイターズのワールドツアー(つまり地元以外でのコンサート)のDVDタイトルです。

– Where do you want to have lunch?
「どの店でお昼食べる?」
Anywhere but that restaurant we went to yesterday.
「昨日行った店以外ならどこでもいいよ。」
※「最悪だったから」・「うんざりした・飽きたから」などのニュアンスになります。

– Where do you want to go next time?
「次回はどこに行く?」
Anywhere but here!
「(この場所は最悪だから)ここ以外ならどこでもいいよ。」
※「ここから早く去りたい」とニュアンスになります。

I have nowhere to go but home.
「家以外行く場所がありません。」

Nowhere but here feels like home.
「この場所以外に家のように感じる場所はありません。」

5. All butの使い方

「〜のほかは全部」・「〜を除いて全部」のall + 前置詞のbut

I knew all the songs he sang but one.
「彼が歌った曲は一つを除いて全部知っていました。」

All but one document was filed in the cabinet.
「1 つの書類を除いてすべてキャビネットに保管されました。」

All but a few friends went home.
「数人を除くすべての友達が家に帰りました。」

All but two houses burned in the fire.
「火事で2軒を除くすべての家が焼けた。」

「ほとんど〜・ほぼ」・「〜も同然」の all + 副詞のbut

I had all but finished my report by 10pm.
「午後10時までにレポートをほとんど書き終えた。」
※「終わったも同然」と言う意味になります。

Dinner was all but over by the time I came home.
「帰宅した頃には夕食はほぼ終わっていました。」

Her insane diet all but killed her.
「彼女の非常識なダイエットは彼女を死に至らしめたものだった。」

We had all but forgotten about that.
「私たちはそのことをほとんど忘れていました。」

6. only、just、merelyの代わりになる副詞butの使い方

「ただの」・「単なる」・「〜にすぎない」と言う意味のbut

Don’t be so angry at him. He is but a child.
「そんなに怒らないで。彼はただの子供です。」

Life is but a series of events.
「人生は出来事の連続にすぎません。」

He is but a shadow of his younger self.
「彼は若い頃の自分の影にすぎません。」

There is but one rule to follow.
「守るべきルールはたった一つだけあります。」

There were many celebrities at the event. Tom cruise, Keanu Reeves, to name but two.
「イベントに有名人が沢山出席しました。二人だけ名前を挙げると、T・クルーズとK・リーブスです。」

文の意味を強調するbut

Let’s go but quickly!
「では、行きましょう!(ただ急ぎで)」

Open the box but slowly and carefully!
「本当にゆっくりと慎重に箱を開けてください。」

Nobody, but nobody, can stop me.
「決して誰も私を止めることはできません。」


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7. 名詞として使うbut

No buts, go to your room!
「言い訳はいいから、自分の部屋に行きなさい!」

I don’t want to hear any buts!
「言い訳は聞きたく無いから!」

There can be no ifs or buts about that!
「それについて”もし”や”でも”の様な言い訳は無用だよ!」

8.文頭に置くbut

喋ってる時や劇的な効果の為に使うbut

But wait!
「ちょっと待った!」

But don’t!
「でもやらないで下さい!」

But! This rule doesn’t apply to most people.
「しかし!このルールはほとんどの人には当てはまりません。」

「一方で」と言う意味のbut then (again)

※on the other handの代わりに使えます

He works late everyday. But then again, so do I.
「彼は毎日遅くまで働いていますが、一方で私も同じですけどね。」

It seems easy. But then again, what do I know?
「簡単そうに見えますが、私は専門家でもなんでもないので分かりませんが。」

But then, what’s with all the fuss?
「(全て解決済みなら、)この大騒ぎは何?」

9.「びっくりしないけど」・「結局」と言う意味のbut then

※after allの代わりに使えます

He has blond hair, but then so did his father.
「彼は長い金髪の髪ですが、彼の父親もそうでしたけどね。」

I like her, but then she is my baby sister.
「私は彼女が好きですが、彼女は私の可愛い妹ですからね。」

10.「思わず」・「つい」・「~せざるを得ない」と言う意味の表現

I cannot help but laugh.
「思わず笑ってしまう。」

I can’t help but admire his work ethics.
「彼の労働倫理に感心せずにはいられません。」

I can’t help but feel sorry for you.
「彼に同情せざるを得なかった。」

I couldn’t help but overhear your conversation.
「あなたの会話を、つい耳にしてしまいました。」

I couldn’t help but notice your pain.
「あなたの痛みに気付かずにはいられなかった。」

11. butを使った他の表現集

It’s a dangerous sport for none but the most brave.
「これは最も勇敢な者以外には危険なスポーツです。」

I cannot but see a mistake.
「間違いだとしか思えません。」

Last but not least, Tom will say a few words.
「最後になりましたが、トムから一言です。」

– I really like your idea…
「あなたの提案はいいと思う。。。」
– Is there a “but”?
「“けど”って言いたそうだけど、何?」

He is often late, but so is the manager.
「彼はよく遅刻しますが、マネージャーも遅刻します。」
※「でもね」という意味になります。


The Takeaway(要点):

英語でbutは接続詞以外にも、前置詞、副詞、名詞としても使えます。butが前置詞の場合、all、everyone、anywhere、nothingなどの単語と一緒に組み合わせて、「〜を除いて」・「〜以外は」と言う意味の表現が作れます。

副詞のbutを使う場合、「ただの」・「単なる」・「〜にすぎない」と言う意味になり、名詞のbutを使った表現はそれほどありませんが、特に子供が言い訳や屁理屈を言った時に、よく親はNo buts!と言います。

butは他にも、but then (again)I can’t help butlast but not leastなどの決まった表現にも含まれていて、使い方はさまざまです!上手に使いこなせる様に、文法は気にせずに例文を見て覚えましょう!

Thanks for reading until the end! Language learning is but a habit!

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