“I consider that a man’s brain originally is like a little empty attic, and you have to stock it with such furniture as you choose.”
― Sir Arthur Conan Doyle
「人間の脳は本来、小さな空っぽの屋根裏部屋のようなものだ。そこにどんな家具を置くかは、自分次第だ。」
ー アーサー・コナン・ドイル
この言葉の originally は「本来・元来」という意味で使われています。英語学習も同じで、本来は何も入っていない頭に、自分で選んだ言葉や表現を少しずつ積み上げていくものです。ところで、この「本来」という日本語、英語にするときに originally だけで表現しようとすると、実は文脈によって意味がズレてしまうことがあります。
学生に「英語で”本来“ってどう言いますか?」と聞かれました。私はとっさに 「You can say “originally”」と答えましたが、文脈によってこの単語だと合わない事があるのに気づきました。originally は 「元は」 や 「以前は」 という意味になってしまうので、現状を表す「本来」 とは意味がズレることがあります。日本語の「本来」は 「元来」「本質的に」「当然」「通常」「現状はそうでないが本当は」 など、文脈によって8通り以上の意味を持つ非常に幅広い言葉です。英語では、それぞれの意味に対応する別の単語や表現が必要になります。
本日は、「本来」英語・originally意味と例文100選を、講師として18年以上の経験を持つネイティブ・スピーカーで異文化コミュニケーションの専門家(米・仏・日)である筆者が紹介します。ついでに、「本来の〜」と一緒に使う確率が高い名詞集も覚えましょう!
1.「元の」・「元来」を意味する英語の「本来」
2.「本質的に」を意味する英語の「本来」
3.「天性」を意味する英語の「本来」
4.「正当な」・「当然の」・「当たり前」を意味する英語の「本来」
5.「普段は」・「通常は」を意味する英語の「本来」
6.「するべき」・「正しくは」を意味する英語の「本来」
7.「現状」を意味する英語の「本来」
8.「本来であれば」を意味する英語の表現
9.「本来の〜」と一緒に使う確率が高い名詞集
10. 3言語で見る「本来」の落とし穴
1.「元の」・「元来」を意味する英語の「本来」
This house was originally designed to withstand earthquakes.
「この家は、本来、地震に耐えるように設計されました。」
The word “nice” originally meant “foolish” in Old French.
「”nice”という単語は本来、古フランス語で「愚かな」という意味でした。」
※語源の話題でよく使われる表現です。
The smartphone was originally developed as a communication device, not a camera.
「スマートフォンは本来、カメラではなくコミュニケーション機器として開発されました。」
This building was initially used as a factory.
「本来、この建物は工場として使用されていました。」
This road was initially built for horse-drawn carriages, not cars.
「この道は本来、車ではなく馬車のために作られました。」
This park was initially open only to residents of the neighborhood.
「本来、この公園は近隣住民だけに開放されていました。」
This room was primarily used for guests.
「本来、この部屋は来客用として使われていました。」
My primary duty is to maintain the website.
「本来、私の仕事はウェブサイトを保守することです。」
Can you put back the sofa in its proper position?
「ソファーを本来の場所に戻してくれる?」
Can you put everything back into place?
「すべてを本来の位置に戻していただけますか?」
At first, the plan was to open the store in Tokyo, not Osaka.
「本来の計画では、大阪ではなく東京に出店するはずでした。」

⚠️ 文化的注意点 originallyを「本来」として使いすぎていませんか?
originallyは「時系列の起点(昔はそうだった)」を表す副詞です。「本来こうあるべき」「本来これが正しい」という意味では使えません。
✅ This building was originally a school.(昔は学校だった → OK)
❌ Originally, this is your responsibility.(本来これはあなたの責任
→ NG、代わりに Properly speaking や This should be your responsibility を使う)
📌 「時間の流れ」に関係しない「本来」にはoriginallyを使わない。
2.「本質的に」を意味する英語の「本来」
Essentially, people in my neighborhood are kind.
「本来、近所の人たちは優しいです。」
I believe that people are fundamentally kind.
「人は本来優しいと信じています。」
I don’t know the intrinsic worth of a diamond.
「ダイヤモンドの本来の価値がわかりません。」
※ intrinsic は「外部の条件に関係なく、それ自体に本来備わっている」という意味です。intrinsic value(本来の価値)、intrinsic motivation(内側から湧き出るやる気)のようにビジネスや心理学の文脈でよく使われます。日常会話よりも書き言葉・フォーマルな場面に適しています。
Money is intrinsically just paper — its value comes from trust.
「お金は本来ただの紙に過ぎず、その価値は信頼から生まれます。」
He isn’t a bad person per se.
「本来、彼自身は悪い人ではありません。」
※per seは「本質的に」という意味のラテン語です。
Your action was good in itself, but it had a negative impact on others.
「本来、あなたの行動は良かったのですが、他の人に悪影響を及ぼしました。」
At heart, he is a generous man despite his tough exterior.
「外見は厳しそうですが、彼は本来とても寛大な人です。」
The movie, at its heart, is about friendship and respect.
「この映画は本来、友情と敬意についてのものです。」
※「核心」という意味になります。
Teaching is at its core about human connection, not just knowledge transfer.
「教育は本来、知識の伝達だけでなく人と人とのつながりが核心です。」
※at it’s heartと同じ意味になります。
Humans are inherently social creatures who need community.
「人間は本来、コミュニティを必要とする社会的な生き物です。」

⚠️ 文化的注意点 per seはカジュアルな会話では浮くことがあります
per se はラテン語由来の表現で、書き言葉や学術的な文脈ではよく使われます。日常会話やビジネスメールで多用すると、少し気取った印象を与えることがあります。
✅ レポート・論文・フォーマルなプレゼン:The problem isn’t the cost per se, but the timing.
❌ 友人との会話での多用:少し堅すぎる印象になりやすい
📌 代わりに itself や as such を使うと自然なトーンになります。
3.「天性」を意味する英語の「本来」
Dolphins are naturally intelligent animals.
「イルカは本来知的な動物です。」
Elephants are by nature very social.
「像は本来、非常に社交的です。」
It is human nature to have empathy.
「共感を持つのは人間本来の性質です。」
We are trying to preserve the forest’s natural state.
「私たちは森林の本来の状態を保全することに取り組んでいます。」
※「自然な状態」という意味になります。
Children are naturally curious — we just need to keep that alive.
「子供は本来好奇心旺盛です。その気持ちを維持させることが大切です。」
Cats are by nature independent animals that value their own space.
「猫は本来、自分のスペースを大切にする独立した動物です。」
He has an innate ability to make people feel comfortable.
「彼には人を安心させる本来の才能があります。」
She has an innate talent to teach children.
「彼女には子供たちを教える本来の才能がある。」
It’s her inherent kindness that I like.
「彼女の本来の優しさが私は好きです。」
4.「正当な」・「当然の」・「当たり前」を意味する英語の「本来」

📝 解説:法的な「本来」vs 道義的な「本来」
Section 4の表現は大きく2つに分かれます。
- 法的・制度的な「本来」(法律・契約・権利に基づく)
legally speaking / by right / rightful / legal owner / legitimately などは、法律や制度上の権利・義務を指す場合に使います。裁判や契約、所有権の話題に適しています。 - 道義的・常識的な「本来」(社会通念・モラルに基づく)
properly speaking / rightfully(文脈による)などは、法律というよりも「常識的に考えれば」「筋道として」というニュアンスで使えます。
💡 たとえば “This is rightfully hers” は法的にも道義的にも使えますが、“Legally speaking” は必ず法律・制度が絡む文脈に限定されます。日本語で「本来」と言うとき、法的な話なのか道義的な話なのかを意識すると、適切な英語表現が選びやすくなります。
She is the rightful heir to the estate.
「彼女が本来の遺産相続人です。」
※「正当な権利を持つ」という意味になります。
The lost phone was returned to the rightful owner.
「失くされたスマホは本来の所有者に返されました。」
※「正当な所有者」という意味になります。
This house is rightfully hers.
「この家は本来彼女のものです。」
The credit for this project rightfully belongs to the whole team.
「このプロジェクトの功績は本来チーム全員のものです。」
My uncle’s fortune is entirely mine by right.
「叔父の財産は本来完全に私のものです。」
This territory belongs to them by right.
「この土地は本来彼らのものです。」
By rights, this decision should have been made by the board.
「本来であれば、この決定は取締役会が行うべきでした。」
Legally speaking, this is the wife’s possession.
「本来、彼女は彼の財産の半分を受け取る権利がある。」
※「法的に言えば」という表現です。
Properly speaking, it’s their responsibility, not ours.
「これは本来彼らの責任であって、私たちの責任ではありません。」
Who is the legal owner of this car?
「この車の本来の持ち主は誰ですか?」
※「法的所有者」という意味になります。
Nobody can legitimately argue that he didn’t pay his taxes.
「本来、彼が税金を払っていないことを主張できる人はいません。」
※「正当に主張」という意味になります。
Strictly speaking, that clause in the contract is invalid.
「厳密に言えば、契約書のその条項は本来無効です。」
※「厳密に言えば」という意味の表現です。
5.「普段は」・「通常は」を意味する英語の「本来」
Usually, we have school from Monday to Friday, but I stayed home today.
「本来は、月曜日から金曜日まで学校がありますが、今日は家にいました。」
Normally, I work from home but I decided to go to the office today.
「本来は家で仕事をしていますが、今日は会社に行くことにしました。」
Typically, we require two forms of ID for this process.
「本来、この手続きには2種類の身分証明書が必要です。」
Conventionally, the eldest son inherits the family business in Japan.
「日本では本来、長男が家業を継ぐのが慣例です。」
Ordinarily, I wouldn’t accept a last-minute request like this.
「本来であれば、このような直前のお願いはお受けできません。」
In general, we wear a jacket and a tie but we can make an exception for today.
「本来はジャケットとネクタイを着用しますが、今日は大丈夫です。」
※「一般的に」という意味になります。
As a general rule, we don’t let tourists inside without a proper authorization.
「本来は、適切な許可なく観光客を立ち入りさせることはできません。」
※「原則として」という意味の表現です。
Under normal circumstances, I avoid phone calls from an unknown number.
「本来なら、知らない番号からの電話は避けます。」
Under ordinary circumstances, I try not to eat too many carbs.
「本来は炭水化物をあまり食べないようにしています。」
Under usual circumstances, we would be able to finish this project on time.
「本来であれば、私たちはこのプロジェクトを時間通りに終えることができるでしょう。」
Alone again (naturally) (1971) – Song by Gilbert O’Sullivan
『アローン・アゲイン(1971)』- ギルバート・オサリバンの楽曲
By default, all new accounts are set to private.
「本来、すべての新規アカウントはプライベート設定になっています。」
※「デフォルトでは」という意味の表現です。
6.「するべき」・「正しくは」を意味する英語の「本来」
This is how things are meant to be in the first place.
「そもそも、本来、物事はこうあるべきなのです。」
Children should be in school at this time of the day.
「本来、子供たちはこの時間学校にいるべきです。」
That should be the manager’s call, not mine.
「本来、それは私ではなくマネージャーが決めるべきことです。」
This button is designed to reset the system, not delete the data.
「このボタンは本来、データを削除するためではなくシステムをリセットするためのものです。」
The funds were intended for employee training, not office renovation.
「その資金は本来、オフィスの改装ではなく社員研修のためのものでした。」
The meeting was meant to start at 9, not 10.
「本来、会議は10時ではなく9時に始まるはずでした。」
You were supposed to submit the report by Friday.
「本来、レポートは金曜日までに提出するはずでした。」
I was supposed to go to school today.
「本来は今日学校に行くはずでした。」
This key is supposed to open this safe.
「この鍵は本来この金庫を開けるためのものです。」
This is how family dinners are supposed to be.
「本来であれば、家族の夕食はこうあるべきだ。」
You’re not supposed to share your password with anyone.
「本来、パスワードは誰とも共有してはいけません。」

⚠️ 文化的注意点 supposed toのトーンに注意
supposed to は文脈によって「責める」ニュアンスになることがあります。特にビジネスシーンでは使い方に注意が必要です。
✅ 事実の確認:You’re supposed to submit this by Friday.(金曜が締め切りですよね)
❌ 責める文脈での多用:相手を追い詰める印象を与えることがある
📌 フォーマルな指摘には “The deadline was Friday” のように事実を述べる方が穏やかです。
7.「現状」を意味する英語の「本来」
※「現状はそうでないが本当は」という意味になります。
He seems confident but in reality he isn’t.
「彼は自信があるように見えますが、本来はそうではありません。」
He is often described as a serious man when in fact he is very humorous.
「彼はしばしば真面目な人として描かれますが、本来はとてもユーモアのある人です。」
She seems cold at first, but at heart she is one of the warmest people I know.
「最初は冷たく見えますが、本来は私が知る中で最も温かい人の一人です。」
The project looks complicated but in essence it’s quite straightforward.
「プロジェクトは複雑に見えますが、本来は非常にシンプルです。」
He comes across as arrogant but underneath it all he’s quite insecure.
「彼は傲慢に見えますが、本来は自信のない人です。」
※「本音のところでは」という意味になります。
He isn’t really the type to hold grudges.
「彼は本来、恨みを持つタイプではありません。」
She acts tough but deep down she is very sensitive.
「彼女は強がっていますが、本来はとても繊細な人です。」
※「本当のところは」という意味になります。
He presents himself as easygoing but at his core he is very driven.
「彼は気さくに振る舞いますが、本来は非常に向上心の強い人です。」
He looks European but actually his parents are from an Asian country.
「彼はヨーロッパ人に見えますが、彼の両親は本来アジアの国出身です。」

⚠️ 文化的注意点 actuallyは日本語の「実は」に近いが使いすぎに注意
一般的に actually を多用しがちですが、英語では文頭での多用が相手を否定しているように聞こえることがあります。
✅ He looks serious, but actually he’s very funny.(対比を示す → 自然)
❌ 会話の中で毎文 Actually… で始める → 相手を訂正し続けているような印象
📌 「現状はそうでないが本当は」を伝えるには in reality / deep down / at heart も自然な選択肢です。
8.「本来であれば」を意味する英語の表現
That was meant to be my job.
「それは本来私の仕事でした。」
It was supposed to rain but we have a beautiful weather today.
「本来は雨が降る予定でしたが、今日は良い天気になりました。」
It was supposed to be my responsibility.
「それは私の責任であるはずだった。」
Originally, this costume was meant for a larger person.
「本来、この衣装は体の大きな人向けのものでした。」
Under ordinary circumstances, we don’t let visitors in.
「本来であれば、訪問者を許可しません。」
That task should have been my responsibility.
「本来であれば、その仕事は私の責任でした。」
In an ideal world, everyone would have access to quality education.
「本来であれば、すべての人が質の高い教育を受けられるべきです。」
※「理想の世界では」という意味の表現です。
Properly, this form should be filled out in black ink only.
「本来、この書類は黒のインクのみで記入するべきです。」
The client was supposed to approve the design two weeks ago.
「本来であれば、クライアントは2週間前にデザインを承認しているはずでした。」
We were supposed to receive the payment last week.
「本来であれば、先週入金されているはずでした。」
Ideally, we would have more time to prepare.
「本来であれば、もっと準備する時間があるべきでした。」
※「理想的には」という意味の表現です。
9.「本来の〜」と一緒に使う確率が高い名詞集
「本来の職務・任務」
My actual job is to manage the client accounts, not fix printers. 「本来の私の仕事はクライアント管理であって、プリンターの修理ではありません。」 関連表現:real job / regular job / main task
「本来の役割」
Her primary role is to oversee the budget, not run daily operations. 「彼女の本来の役割は予算管理であって、日々の業務運営ではありません。」 関連表現:main role / actual role / essential role / primary duty
「本来の目的・意図」
The original purpose of this law was to protect consumers. 「この法律の本来の目的は消費者を守ることでした。」 関連表現:primary purpose / intended purpose / main purpose / actual aim / original goal
「本来の声」
After years of surgery, she finally recovered her real voice. 「長年の治療の末、彼女はようやく本来の声を取り戻しました。」 関連表現:actual voice
「本来の味」
This recipe brings out the authentic taste of the ingredients. 「このレシピは食材本来の味を引き出します。」 関連表現:original taste
「本来の色」
After cleaning, the fabric returned to its original colors. 「洗浄後、布地は本来の色に戻りました。」 関連表現:true colors / natural colors
💡 True Colors(1986)はシンディ・ローパーの名曲で、「あなたの本来の姿・真の姿」という意味です。
「本来の形・状態」
The restorer managed to return the painting to its original form. 「修復師はその絵画を本来の形に戻すことができました。」 関連表現:original shape / initial shape / original state
「本来の価格」
The original price was $200, but it’s on sale for $120. 「本来の価格は200ドルでしたが、セールで120ドルになっています。」 関連表現:usual price / normal price / standard price / actual price
「本来の価値」
Gold has intrinsic value regardless of market fluctuations.
「金は市場の変動に関わらず本来の価値を持っています。」
関連表現:true value
関連コロケーション: intrinsic value(本来の価値) intrinsic worth(本質的な価値) intrinsic motivation(内発的動機づけ) intrinsic quality(本来の質・特性) intrinsic nature(本来の性質) true value / genuine value(真の価値)
「本来の性格・人の本来の姿」
After the stress passed, he returned to his true self.
「ストレスが解消され、彼は本来の自分を取り戻しました。」
関連表現:true nature
「本来の意味」
The word “awful” has lost its original meaning over time.
「”awful”という単語は時代とともに本来の意味を失いました。」
“Silly” originally meant “blessed” in Old English.
「”silly”という単語は古英語では本来「祝福された」という意味でした。」
※語源の面白さを示す例文です。
「本来の願い」
Her one true wish was to see her family reunited. 「彼女の本来の願いは家族が再会することでした。」
関連表現:real wish / real desire
「本来の位置」
Please return the equipment to its proper position after use.
「使用後は機器を本来の位置に戻してください。」
関連表現:original position / initial position
「本来の性質」
Despite his success, he never lost his true nature — humble and hardworking.
「成功しても彼は本来の性質を失いませんでした。謙虚で勤勉な人です。」
10. 3言語(英・仏・日) で見る「本来」の落とし穴
“origin”の語源から考える
英語の origin(起源)はラテン語の origo(源・始まり)に由来します。面白いのは、フランス語では「オリジナル」に相当する形容詞が2つに分かれていることです。original(フランス語)は「ユニークな・風変わりな」という意味で、originel(フランス語)は「起源に遡る・根本的な」という意味になります。例えば le péché originel(原罪)と un homme original(個性的な男性)はまったく別の単語です。英語の original は両方の意味を一語で担っているため、このニュアンスの違いは見えにくくなっています。
さらに、フランス語で出身地を言うときは originaire de を使います。“Je suis originaire de Chicago”(私はシカゴ出身です)を “Je suis originellement de Chicago” と言うと、フランス人には通じますがロボットのような不自然な表現に聞こえます。英語の “I am originally from Chicago” に直訳したくなりますが、フランス語には専用の単語があるのです。
「本来」の翻訳:なぜoriginallyだけでは足りないのか
🇯🇵 日本語の「本来」は文脈によって意味が大きく変わります。「本来こうあるべき」「本来これが正しい」「本来は〇〇な人だ」など、正当性・本質・習慣・理想すべてに使えます。そのため、英語に訳す際に「とりあえずoriginally」と直訳してしまうと、意味がズレることがほとんどです。
🇺🇸 英語のoriginallyは「時系列の起点」を表す副詞に過ぎません。“This building was originally a school”(昔は学校だった)のように、「以前はそうだった」という文脈でしか自然に使えません。「本来これはあなたの責任だ」を “Originally, this is your responsibility” と言っても、ネイティブには「以前はあなたの責任だった(今は違う)」と聞こえてしまいます。
🇫🇷 フランス語にはこの概念をより細かく表す仕組みがあります。À l’origine(起源において)、initialement(当初は)、au départ(出発点では)と使い分けます。また、地理的な出身を表すときは originaire de を使います。“Je suis originaire de Chicago”(私はシカゴ出身です)を “Je suis originellement de Chicago” と言うと、まるでロボットのような不自然な表現になります。
💡 ポイント:直訳の罠から抜け出す方法 「本来」を英語にするとき、まず「どの意味の本来か」を自問してください。時系列ならoriginally、本質ならfundamentally / essentially、正当性ならrightfully / properly speaking、習慣ならnormally / usually、理想・義務ならsupposed to / meant toと使い分けることで、より正確で自然な英語になります。
The Takeaway(要点):
日本語の「本来」は文脈によって少なくとも8通りの意味を持ちます。英語では originally という単語一語ではこれらのニュアンスをすべて表現することができません。
使い分けの早見表:
- 「元の・元来」→ originally / initially / primarily
- 「本質的に」→ essentially / fundamentally / at its heart
- 「天性」→ naturally / by nature / innate
- 「正当な・当然の」→ rightfully / properly speaking / by right
- 「普段は・通常は」→ normally / usually / as a general rule
- 「するべき・正しくは」→ supposed to / meant to / should
- 「現状はそうでないが本当は」→ in reality / actually / deep down
- 「本来であれば」→ was supposed to / should have / ideally
また、「本来の〜」 と名詞を組み合わせる場合も、original / primary / true / actual / real / authentic / intrinsicなど名詞によって最適な形容詞が異なります。文脈を意識して使い分けてみましょう!
Thank you for reading until the end! Actually, there might be even more expressions…


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